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月別アーカイブ  [ 2010年09月 ] 

HMV渋谷閉店によせて

HMV渋谷閉店にまつわる僕の見解

レコード激戦区である渋谷でタワレコが生き残り、HMVが生き残れなかったのは何故か。
それを読み解くヒントが書かれているように思えました。

自分が音楽に目覚めた15年ほど前、頻繁に通っていたのはHMV横浜でした。
横浜駅から歩いて5分というロケーションの良さと品揃えの多さはダントツだったと思います。
その頃、タワレコは横浜駅からJRで3駅隣りの元町にあり、店舗面積も小さくて品揃えも少ないものでした。
街の小さなレコード屋さんという雰囲気でしたね。

それがテクノを聴き始めて、DJカルチャーに染まって行くのと同時に、音源の収集は渋谷へとシフトして行きました。
HMV派(こんな派閥があるのか?)だった当時の自分は、今のマルハン・パチンコタワーの地下にあったHMV渋谷でケン・イシイの「ジェリートーンズ」を購入したのを今でもはっきりと覚えています。
ヒューマンリーグのPV集のLD(いまや死語!)を購入したのもココ。

それから程なくして、閉店するまであった現在の場所に移転しリニューアルオープン。
新宿リキッドルームで浴びるほど聴いたテクノの音源を、翌日探しに行くみたいなことをしていました。
DJとオーディエンスとレコード販売店が、一つのサイクルを成していたと思います。

すごく重宝したのが、タワレコで積極的に取り扱っていなかったCDシングルがちゃんと置いてあったこと。
恐らくバイヤーさんの方針だっと思いますが、ほとんど需要がないであろうERASUREのCDシングルなど、ロックのコーナーにCDシングルが置いてあって、取り寄せしなくてもすぐその場で入手できたことは、大きな功績だったと思います。
洋楽のCDシングルは店頭で取り寄せ出来ない事が多く、在庫がなくなるとなかなか入手できなかったからです。
今ではどうか分かりませんが・・・

貧乏学生だったのでクレジットカードを作ることもできず、海外のメールオーダーサービスを利用することが出来ません。
そう考えると、当時の音楽ファンにとってレコード屋さんは頼もしい存在だったように思います。
CDを買うならレコード屋さんが当たり前、そんな時代でした。

ところが社会人になりクレジットカードを作るようになってから、音源の入手経路が一気に豊富になりました。
Amazon、楽天、Bookoffオンライン、ヤフオクなど複数のチャンネルを使って、効率良く安く購入することが出来るようになりました。
このころからレコード屋さんに行く機会がどんどん減って行きました。

関東を離れ地方に移り住んでからは、この傾向がより鮮明になっていきました。
地方では店舗の敷地面積が小さいし、在庫が少ない。
これは需要と供給のバランスと収益の問題で、このようにせざるを得ないのだと思います。

ではこのような条件の中で、店舗として存続して行くためには何が必要か?
それは、ずばり品揃えでしょう。
店舗独自の視点でセレクトしたラインナップや特典、サービスでお客を集める、この一点に尽きます。

最初にご紹介したブログ記事の中でも、店頭に掲げるPOPについて興味深い考察がなされています。
タワレコが店員が手書きしたPOPをつけているのに対し、HMVはある時期から印刷済みのスマートなPOPしか出さなくなった点。
なるほどな、と頷けます。
自分はマーケティングのことはさっぱり分かりませんが、確かに汚い字でも「ヤバイ!」なんて書かれたらグラッと来るかも知れません(笑)
特にHMV渋谷の場合、バイヤーがリスナーに問題提起するような過剰な意気込みがあったので、なおさら「あいつが言うなら聴いてみようか」となるケースが多かったように思います。

押しつけよりも信頼できる人からのクチコミ情報に飛びつくのが、人の感情というもの。
現在のHMVにはそれを理解する力が足らなかったのかも知れません。
現にHMV広島は昨年閉店してしまいました。

自分はレコード屋さんが好きです。
好きな基準は、お店独自の基準を持っていること。
ですから普段自分が聴かないヘビメタやパンク専門店なようなお店でも、フラッと入ることがあります。
軟弱エレポッパーからしてみると、ここは別世界なのです(笑)
音楽に対して愛があるお店って、ジャンルに限らずオーラのようなものが出ていますね。
名古屋の中古レコード屋さんで、全て試聴OKという大変ありがたいところもありました。
リスナーに購入の選択肢を広げてくれるお店って、すごく好きなんですよ。

おそらく、レコード屋さんって無くなりはしないと思います。
だって、ネットで購入するだけでは絶対に味わえない「お店の雰囲気」という付加価値があるから。
ネットが普及して誰もが同じ情報を共有することが出来るようになっても、付加価値があるレコード屋さんは生き残っていくと思います。

たった一枚のPOPも疎かにしてはならんということですね。
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[ 2010/09/30 18:29 ] 音楽 | TB(0) | CM(2)
プロフィール

koh

  Author:koh
  出身地:広島県

  好物は音楽、読書。
  日々おもったことなどを
  徒然なるままに記します。

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